日本口琴協会オンライン定例会
2003年5月から、高円寺「円盤」にて約月1回197回行われていた日本口琴協会定例会が、2020年コロナ禍で休止を余儀なくされる。
そこで、定例会初期スタッフだった日本口琴協会広報室(当時:現 湘南口琴島)が、当時注目されてきたオンライン会議システムZOOMを利用した定例会を企画。
当時のオンライン会議システムは、音も雑音として認識されることで倍音を表現することが難しく、また遅延が顕著で遠隔地と音を合わせることも難しかったため、イベントはプレゼンテーション中心に行い、ライブでは試行錯誤を繰り替えす。
しかしながら、これまで「円盤」での定例会では、どうしても関東在住者中心のイベントだったが、オンラインでは多くの地方、海外の口琴ファンに支えられ現在も開催中。
2024年、コロナが明け、リアルでの定例会を「対面!定例会」として、門前仲町のイベントスペース「Chaabee(チャービー)」でライブ中心に復活を果たす。
現在では、オンラインと対面!とで分けて、湘南口琴島はオンラインの運営を担当する。
-
開催日:月一回月末の土曜日20:00~22:00(例外を除く)
-
料金:投げ銭(例外を除く)
-
会場:オンライン会議システムZOOM
-
MC:直川礼緒 ただがわ れおTadagawa Leo(日本口琴協会)
1959年金沢生まれ。日本口琴協会代表、国際口琴協会理事。宮城教育大学非常勤講師、東京音楽大学民族音楽研究所公開講座講師。ロシア連邦サハ共和国文化功労者。サハ共和国、トゥヴァ共和国をはじめ、ハカス共和国、アルタイ共和国、カザフスタン、ノルウェー、オーストリアなど各地の口琴大会、民族音楽フェスティバルに参加。演奏活動のほか、口琴奏者の招聘公演の企画・制作多数。2011年第7回国際口琴大会(サハ共和国)のコンテストで、9名の「世界口琴名人」の一人に選ばれる。著書:「口琴のひびく世界」(2005)、CD:「西比利亜 発 電脳空間 行」(2011)など。 -
ZOOMホスト:こじまめ、こじまりうじ(湘南口琴島)
2020年 第1回~第7回

第1回
ZOOMで口琴製作者井戸端会議
2020年6月13日土曜日 20:00
出演:当宮孝志(広島)、山崎隆史(山形)、小島りうじ(神奈川)
記念すべき第一回は、日本の口琴製作者3名の座談会。
当時は、ZOOMの無料アカウントで開催していたため、40分の縛りがあり、このときは3部にわけて行った。
このときはまだ投げ銭は行っておらず、完全無料のイベントだった。
■当宮 孝志(広島)
1972年6月6日、広島県生まれ。広島市在住。印刷会社勤務。1999年、喉歌と出会い、それがきっかけで口琴を知り魅了される。 口琴を収集しながら製作も始める。ある時、普段使っていた黒檀箸をヒントに、黒檀枠口琴を製作。その後、日本口琴協会の催しに製作者として参加。
■山崎 隆史(山形)
1976年3月3日東京生まれ。日本口琴協会会員。2000年から2009年までの約10年間、建築、人工衛星、鉄道、船舶などの模型製作を生業とする。その後、本格的に口琴製作に取り組むため、山形県に移住。「山吹」「桜吹雪」「喜矢根」「大宮仕様」「山猫」等のモデルの他、片手演奏用「山彦」、直川礼緒考案「直川式(橇)」「直川2式(知恵の輪)」の製作、「塩ビ管を駆使した各種口琴共鳴器の考案者としても知られる。
■小島 りうじ(神奈川)
1962年12月17日北海道生まれ。神奈川県在住。日本口琴協会会員広報室所属。目次伯光氏の口琴製作ワークショップを機に、2001年より製作開始。釘を素材とした「丁子」モデルで知られる。「割りピン(コッターピン)を利用した口琴の考案者。2008年サハ共和国ホムス製作コンペティション参加し、世界で二番目に小さい口琴を出展した。

第2回
Zoomで助川太郎ライブ
2020年7月25日土曜日 20:00
出演:助川太郎
口琴ギタリスト、助川太郎さんのライブ。ZOOMでどこまでライブができるのかという実験もかねる。当時は、会議システムということで、倍音がノイズとして処理され、口琴の音が聞こえづらかった。また、遠隔地にいる助川と直川のセッションが、どこまで可能かという実験も行う。あらかじめ音をそれぞれが録音し、それに合わせて演奏するなど、試行錯誤のライブだった。
2部制。
■助川太郎 Taro Sukegawa ギタリスト、口琴奏者。
南米音楽を専門とするギタリスト業の傍ら、前衛口琴ユニット「P口琴ラボ」を結成。口琴なの特殊奏法やエフェクターを使用したコンセプト作品など数々考案。現在もギターを弾くステージの中で必ず口琴を演奏しながら活動中。2019年より口琴ワークショップも主宰。活動は http://www.tarosukegawa.jp/

第3回
Zoomで北川修一ライブ&イラン口琴事情報告会
2020年8月22日土曜日 20:00
出演:北川修一
イランの弦楽器タンブールを演奏する北川修一さんの、第一部ではイランの口琴情報の紹介、第二部ではタンブールによるイラン音楽のライブ。
ZOOMでは音がまだクリアに聞こえない中で、遠隔地からの演奏を堪能できる機会を得る。
■北川修一(タンブール奏者)
2007年~2018年イラン在住。 タンブールを アリーアクバル・モラーディら、セタールをディナ・サッファーリー氏に、タールをイーラジ・ダシュティザーデ氏らに師事。 現在は演奏活動のほか執筆活動にも従事しており、最近では『クルド人を知るための55章』(明石書店)において、クルドの楽器に関して1章を担当。

第4回
Zoomで恵原詩乃ムックリ演奏スキルアップ講座
2020年9月26日土曜日 20:00
出演:惠原詩乃
ムックリ演奏家の惠原詩乃さんを迎えてのムックリ講座。ムックリの持ち方から音の出し方まで、初級者から上級者の質疑応答にもこたえる形のワークショップ。ZOOMでのワークショップの可能性を感じる会であった。
■惠原詩乃(えはら うたえ)アイヌ・パフォーマー
アイヌの口琴楽器「ムックリ」の演奏、歌や踊りを中心に国内外でアイヌ文化を伝える活動をしている。2009年に母が北海道清水町に「ハポネタイ」(母なる森)を構えたことをきっかけに、森をギャラリーにしたアイヌ作品の展示、野外ライブなどに取り組む。2013年にニュージーランドのマオリ族を訪ね、文化交流。2014年にはドイツで開催された国際口琴大会に参加。アニメ『ゴールデンカムイ』ではムックリのパートを担当。

第5回
Zoomでカムチャツカ口琴事情報告会byりかお
2020年10月31日土曜日 20:00
出演:りかお(日本口琴協会シベリア支部)
ノボシビルスク国立教育大学で日本語教師を務める「りかお」が、今年(2020)8月に訪れたカムチャツカのコリャーク、エヴェンといった先住民族の口琴・音楽・踊りなどの最新情報をノボシビルスクからお届け。
りかおさんは、小島宅から中継。
■りかお(日本口琴協会会員、シベリア支部)
「こどもの城」勤務時代に「鉄はうたう」スピリドン・シシーギン氏のライブで口琴に魅せられる。縁あって2015年9月からロシア連邦ノボシビルスク市在住。現在、ノボシビルスク国立教育大学に日本語教師として勤務する傍ら、各地を巡り、シベリアや極東の先住民族アーティストとの交流に勤しんでいる。

第6回
Zoomで徳久ウィリアム ライブ
2020年11月28日土曜日 20:00
出演:徳久ウィリアム
口琴奏者・倍音系ボイスパフォーマーの徳久ウィリアムによる実験精神あ ふれる口琴ライブ。ZOOMでどこまで表現できるのか。今回はギャラリーも巻き込んでのパフォーマンス。口琴言葉による自己紹介に始まり、ブラックメタル口琴、etc. etc.日本口琴協会代表・直川礼緒とのセッションも。
■徳久ウィリアム
VOIZBIZ代表。声の大学主催。コエダイr合唱団主宰。
20年以上のキャリアを持つ倍音系ボイスパフォーマー・ボイストレーナー。古今東西の特殊発声のスペシャリスト。

第7回
Zoomで「みちのく口琴一人旅」報告会by直川礼緒
2020年12月19日土曜日 20:00
出演:直川礼緒
オンライン定例会初の、直川礼緒ソロ企画。
2020年9月末~10月初めに、江戸~昭和初期~現代の口琴の足跡を尋ねて訪れた、いわき~仙台~角館~秋田~米沢の旅。そこで出会った口琴にまつわるさまざまをご案内。
当初「東北口琴旅行」というタイトルだったが、直前に変更された。
また、新企画「鉄口琴の部屋」の第1回として、山崎隆史・尾引浩志・河内祥哉・小島隆二など、日本の口琴製作者の最近の作品のご紹介も予定しています。との告知があったが、企画としては続かなかった。
2021年 第8回~第19回

第8回
「ビッキー&ももな」凱旋ライブ
2021年1月30日土曜日 20:00
出演:ビッキー&ももな
日本を代表する中学生口琴奏者(当時)・ももなと、その師の倍音音楽家・ビッキーによるライブ。
2020年11月末~12月初めにサハで開催されたふたつのオンライン口琴コンテストで優秀な成績をおさめた、ももなの演奏がたっぷり聞ける「凱旋」ライブ、ビッキーとの師弟デュエットも。
■ビッキー(尾引浩志) トゥヴァの倍音唱法「ホーメイ」やニ弦の弓奏楽器「イギル」、世界中に現存する倍音楽器「口琴」を操る倍音音楽家。元「倍音S(バイオンズ)」。最近は、口琴製作者としても活動を開始。
■ももな(遠藤桃菜) 小1の時、学童保育のキャンプで口琴に出会い、即刻尾引浩志に弟子入り。現在中2ながら、すでに7年間の口琴プレイヤーとしてのキャリアを持つ。最近は、生まれ育った小金井市で『口琴アイドルももな』として、イベントなどで活躍中!

第9回
西村幹也 モンゴル口琴よもやま話
2021年2月20日土曜日 20:00
出演:西村幹也(NPO法人北方アジア文化交流センターしゃがぁ代表)
遊牧民、遊牧文化に魅せられて、30年以上。モンゴルの口琴事情にも詳しい、しゃがあ代表・西村幹也さんによる「モンゴル口琴よもやま話」。長年のフィールドワークで撮影された、口琴を使ったシャマニズム儀礼の様子、観光土産として現れた板づくりの口琴、口琴の自称第一人者との出会い、ゴビの女性口琴奏者の見事な演奏、トヴ県で発掘された骨製の口琴など、盛りだくさん。
この日は、しゃがぁの収録場所に直川礼緒がおじゃましての開催。
■西村幹也 Nishimura Mikiya
1966年生まれ。現在、北海道羊蹄山麓にて森暮らし。東京外国語大学モンゴル語科卒業。同大学地域文化研究科博士前期課程修了。総合研究大学院大学文化化学研究科(国立民族学博物館)博士後期課程中退。中華人民共和国内モンゴル自治区内蒙古師範大学、モンゴル国国立民族大学、モンゴル国国立外国語大学に留学。
専門は、文化人類学・宗教人類学。研究分野は、モンゴル地域のシャーマニズム、近現代におけるトナカイ飼育民ツァータンの生活変化等。1996年モンゴル情報紙しゃがぁ編集室として活動を開始し、2008年に「NPO法人北方アジア文化交流センター・しゃがぁ」を設立し、モンゴルと日本の文化交流活動や情報発信を行っている。一連の活動がモンゴル国より認められ、2012年、友好勲章を授与される。

第10回
「宿命の口琴対決 甘党vs辛党」
2021年3月27日土曜日 20:00
出演:直川礼緒
「宿命の口琴対決 甘党vs辛党」と銘打って、パッケージに口琴が描かれたスイー ツ、口琴型のクッキーやチョコレート、エチケット(ラベル)に口琴が描かれたお酒、その他口琴に関連する食品を一挙ご紹介。
・市販品部門
・手作り部門
・プロに製作依頼しました部門
参加者によるエントリーも多数。

第11回
「小島りうじ『口琴のようなもの』を語る」
2021年4月24日土曜日 20:00
出演:小島りうじ(日本口琴のようなもの協会代表 / 湘南口琴島)
口琴ファンなら必ず二度見する、「口琴のようなもの」とは一体?オンライン定例会第11回は、日本口琴のようなもの協会代表小島りうじが、めくるめく「口琴のようなもの」の世界へ皆様をご案内。
参加者のエントリーの中から「第1回口琴のようなもの大賞(仮称)」を選抜。広島の当宮孝志氏の網針(あばり)に送られることが決定。賞品として、「日本口琴のようなもの協会」代表小島りうじ制作の、特製「口琴のようなもの」、すなわち音叉(別名・重力チューナー)が送られた。
■小島りうじ
日本口琴のようなもの協会代表。湘南口琴島 口琴製作担当。
2001年、口琴製作を開始。同年、割ピン口琴を考案。現代日本の口琴製作者たち展(2004年)に出展のほか、日本口琴協会主催イベントで割ピン口琴製作ワークショップを担当(2009年)。2004年からブログで口琴のようなものコレクションを不定期に公開(現在、休止中)。サハ口琴コンペティション出展の小型口琴が、世界で2番目に小さな口琴に認められた。2020年、藤沢市生涯学習人材バンクにに登録。趣味はDIY口琴製作と口琴のようなもの収集。神奈川県在住。

第12回
「臼井淳一 東南アジアの口琴と笙 第一部 東南アジア内陸部の口琴」
2021年5月29日土曜日 20:00
出演:臼井淳一(音楽家・東南アジア伝統音楽リサーチャー)
東南アジア各地に分布する、口琴と笙。オンライン定例会第12回は、ベトナム在住の音楽家で、東南アジアの音楽と楽器の研究家でもある臼井淳一氏による報告会の第1回目。「東南アジア内陸部の口琴」と題して、ベトナムおよびその周辺の口琴を、ホーチミン市からオンラインでご紹介。臼井さんのご自宅から、さまざまな楽器を演奏するミニライブも。
■臼井淳一(ウスイ・ジュンイチ)
東京都出身の音楽家、東南アジアの伝統音楽のリサーチャー。元はバイオリンとギターの奏者だったが、東南アジアの民俗楽器や笙の演奏にも現在は取り組んでいる。
幼少期にバイオリン、青年期にエレキギターを経験し、2000年以降は、東京のライブハウスを中心に、多くの演奏やセッションを重ねる。2015年頃からは、韓国、ニューヨーク、イタリア、インドネシア、台湾、マレーシアなどの外国でライブ活動を展開。特にインドネシアとマレーシアの伝統文化には多大な関心を示し、現地の音楽家との交流を深める。
2017年秋には、東南アジアへの関心からベトナムへ拠点を移す。現地企業で働く傍ら、同地の伝統楽器の演奏を現地の著名音楽家に師事。ベトナム各地の少数民族の伝統音楽の取材も重ね、世界各地の民俗音楽専門家より高い注目を集めている。また、世界でも珍しい、東南アジア各地の笙の横断的な研究も続けている。
今後の自身の音楽活動としては、東南アジアの楽器を演奏や作曲に生かすプロジェクトや、各国各地の笙が共演するプロジェクトを構想している。また、東南アジアの世界各地との文化的関連に注目した上での、日本や中東の音楽とのコラボレーションの準備も行っている。ベトナム・ホーチミン市在住。1977年生まれ。

第13回
「寺田麻央 トゥヴァ滞在10数年中に目撃した口琴情報報告会」
2021年6月26日土曜日 20:00
出演:寺田麻央(ホーメイ・民謡教師)
喉歌ホーメイやホーミーが好きなら知らないものはない、南シベリアに位置するロシア連邦トゥヴァ共和国。オンライン定例会第13回は、トゥヴァ在住10数年、ホーメイ・民謡教師の国家資格を持つ寺田麻央氏が、その滞在中に目撃した様々な口琴関連情報を、首都クズル市からオンラインでご報告。現地在住者の目で見たトゥヴァの口琴の実態とは。
■寺田麻央(てらだ あさお)
ホーメイファン。
東京出身。幼少よりコダーイ・アプローチの音楽教育を受ける。大学在学中に関根秀樹氏の講座で口琴や倍音唱法に興味をもつ。1999年にトゥヴァのホーメイを知り、2001年から実践。同時期に録音技術学校を修了。2005-2006年インド口琴を元にした口琴オーケストラに参加。2006年トゥヴァ共和国に移住。ユネスコ国際ホーメイ研究センター実習生を経てクズル芸術単科大学民謡科で学び、2011年にクラスヌイ・ディプロムを取得、2018年にホーメイ・民謡教師の国家資格を取得。
受賞歴
2004年 トゥヴァ共和国ゲンナディ・トゥマットフェスティバル観客賞
2004年 アルタイ共和国語り部フェスティバル2位
2007年 トゥヴァ共和国ウストゥ・フレーフェスティバル最優秀カルグラー賞
2011年 トゥヴァ共和国学生論文大会最優秀賞

第14回
「臼井淳一 東南アジアの口琴と笙 第二部 東南アジアに分布する笙」
2021年7月31日土曜日 20:00
出演:臼井淳一(音楽家・東南アジア伝統音楽リサーチャー)
東南アジア各地に分布する、口琴と笙。オンライン定例会第14回は、ベトナム在住の音楽家で、東南アジアの音楽と楽器の研究家でもある臼井淳一氏による報告会の第2回目。
日本の雅楽で使われる笙。その原型あるいは親戚と言える楽器が、東南アジア各地に、民族や言語を超え分布しているのはご存じだろうか?
演奏方法(和音・単音・リズミック・メロディック)、用途(ポエットリーの伴奏、儀式の祭礼具、個人的な娯楽)、そして素材は多岐にわたるが、これらの異なる笙が歴史の中でどのように伝播・関連し合ってきたのかは、未だに明らかになっていない。
楽器の構造的・製作技術的にも、笙のリードは口琴と非常に近い関係にあり、「笙」と「口琴」が同じ場所に見つかる事例も多数見られる。
東南アジア各地の笙を訪問し、現地の楽器製作者・奏者と交流を深めてきた発表者が、横断的な説明を試みる発表となります。お見逃しなく。ホーチミン市からオンラインでご報告。

第15回
「音程可変口琴の世界」
2021年8月28日土曜日 20:00
出演:直川礼緒
口琴の振動弁の基本音はたったひとつ。それを口腔に響かせ、舌をはじめとする調音器官を駆使して、音 色を変化させ、さらに倍音の変化によりいわば「疑似的な音程」を作り出すことにより音楽を奏でる。これが口琴の常識。
ところがここに、様々な欲求から、基本音自体を変化させることに挑む演奏者・製作者たちの存在がある。
「他の楽器と合わせるためのチューニング」や、「曲の途中で世界観を一変させる」などの目的のため、弁の先端の重りの着脱、複数の異なる音程の楽器の持ち替えなど、様々な技法が駆使され、また、それを容易に行うための仕掛けが楽器に施される。
極めつけ、演奏の最中に振動弁そのものの長さを変える機構を備えた口琴には、「固定された点を瞬時に移動する」という、両立困難な課題を克服するために考え抜かれた、卓越したアイディアと高度な技術の結晶を見ることができる。
今回は、世界各地の音程可変口琴のさまざまな工夫をあらためて紹介する。

第16回有料イベント
「シラーヂ アーロン ライブ」
2021年9月25日土曜日 20:00
出演:シラーヂ アーロン
口琴製作界のマッドサイエンティストを父に持ち、自らも国際的な口琴ムーヴメントの主要メンバーとして活動を続けるハンガリーの口琴奏者シラーヂ アーロン。オンラインでライブとトークをお届けします。
■シラーヂ アーロン Szilagyi Aron
1977年、口琴製作者シラーヂ ゾルタンの長男として生まれる。3歳から口琴演奏を始め、16歳から真剣に取り組む。
1997年から、国際的な口琴ムーヴメントの主要メンバーとして活動、様々な国際口琴フェスに参加、名演奏家たちのスタイルと演奏技術の影響を受ける。特にスイスのアントン ブルーヒンから多くを学ぶ。アントンの口琴音楽の創造力・狂想は、アーロン独自のスタイルの開発の原動力となる。また、サハのスピリドン シシーギンの、スピリチュアルな口琴演奏にも、深いインスピレーションを受ける。
国際口琴協会理事、国際的な口琴フェスのプログラム委員でもあり、ハンガリー口琴フェス(2005~)のオーガナイザー。レシュコフスキイ コレクション楽器博物館館長も務める。

第17回
「磁石と口琴」
2021年10月30日土曜日 20:00
出演:当宮孝志、
MC:直川礼緒、小島りうじ
口琴と磁石を組み合わせると、何が生まれるのか。第17回の日本口琴協会オンライン定例会では、口琴界でもあまり深く追及されていないこの問題を取り上げます。
第1部では、直川礼緒の「口琴の描かれたマグネット」(冷蔵庫に貼るやつ)コレクションをご紹介。
第2部では、最近鉄口琴の製作にも目覚めたという、広島の当宮孝志をゲストに迎え、口琴に磁石をつけたり、口琴にもうひとつ別の口琴をくっつけたりしたときの、音の変化をお話しいただきます。こじまりうじによる、磁石をつけたときの口琴の音の波形解析やスペクトル変化の解説も予定。
磁石と口琴の関係の様々をお楽しみいただきます。
■当宮 孝志
1972年6月6日、広島県生まれ。広島市在住。印刷会社勤務。1999年、喉歌と出会い、それがきっかけで口琴を知り魅了される。 口琴を収集しながら製作も始める。
ある時、普段使っていた黒檀箸をヒントに、黒檀枠口琴を製作。その後、日本口琴協会の催しに製作者として参加。
2021年8月、第15回日本口琴協会定例会中に、磁石による口琴の音程変化を発見。最近は、鉄製の口琴の製作も開始。

第18回
「サハの口琴ホムスの楽しみ方入門」
2021年11月20日土曜日 20:00
出演:直川礼緒
今回は、11月30日のサハの「 口琴の日」直前の、(勝手に)関連イベントです。
世界で一番寒い国、ロシア連邦サハ共和国は、口琴を国民楽器とする唯一の国。そのサハの口琴音楽が本格的に日本に紹介されてから、30年が経ちます。
第18回の日本口琴協会オンライン定例会では、初心に立ち返り、サハの口琴ホムスと、その音楽の楽しみ方を、1991年に初めてサハを訪問して、そこに住む人たちの口琴愛に度肝を抜かれた、日本口琴協会代表・直川礼緒がわかりやすくご紹介します。

第19回
「駒﨑万集 ライブ」
2021年12月18 日土曜日 20:00
出演:駒﨑万集(ドゥタール奏者)
ウズベキスタンでもその実力を認められた、ドゥタール奏者・駒﨑万集(こまざき ましゅう)。その華麗な演奏テクニックと、美しい歌声をご堪能ください。
ウズベクの口琴事情もお話しいただきます。
■駒﨑 万集 Komazaki Mashu
ドゥタール奏者
2015年10月 青年海外協力隊に志願し、音楽教師としてウズベキスタンのブハラ市にある小中一貫校に派遣される。その約一年後、ウズベキスタンの民族楽器ドゥタールの音色に魅了され現地で習い始め、2017年10月日本に帰国後、本格的に演奏活動を開始。ウズベキスタン、タジキスタンの美しい伝統音楽をドゥタールのソロ、弾き語りで演奏するスタイルを確立。ウズベキスタン、タジキスタンの大使館イベント、ライブ、各種コンサート、ラジオ等で精力的に演奏をしている。
2018年9月、ウズベキスタンで開催された第一回国際伝統音楽フォーラム(International Maqom Art Forum)にて、ウズベキスタンの伝統音楽を演奏したことにより、ソリストとして三位を受賞。

